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南那珂地方の巨樹・古木

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 南那珂地方は、日南市,串間市,北郷町,南郷町の2市2町で構成される県南部の地域です(2005年現在)。 このうち日南市は「飫肥藩の歴史とともに」で紹介しています。 この地は、外洋に接する良港を擁していたことから、やはり戦国時代には、日向国を席巻する伊東氏と鹿児島島津氏との間で争奪戦が繰り広げられました。 その後、豊臣秀吉の国割によって、飫肥(おび=日南)地方は飫肥藩の伊東氏に、福島(串間)地方は財部(高鍋)藩の鍋島氏にそれぞれ支配されました。
 この地方の特色は、藩政期からスギの植林が行われ、後の飫肥林業を栄えさせた地方にも関わらず、スギの巨樹が見当たらないことです。 そのことが、利用できるものは利用されてきた証とも言えます。
 ここに紹介する樹木のうち、串間市の2本はいずれもイヌマキで、1本は「わこさま」と呼ばれる野猿が生息する「幸島」にあります。 この猿は、芋などを洗って食べる文明猿としても知られていて、生い茂る樹林は猿たちの絶好の生息環境を作っています。 もう1本は、武蔵国の出身といわれ、櫛間(くしま=串間市)を本拠地とした豪族の野辺(のべ)氏が1452年に再興したとされる本城神社にあります。
 南郷町の巨樹は、藩政期に良馬を産したという「大島」にあるアコウ、神託によって飫肥藩まで動かしたとされる巫女ゆかりの榎原神社にある夫婦楠、先祖が番所の役人であったという所有者宅を見守り続けるタブノキなど、由緒は様々です。
 北郷町の権現谷にはホルトノキと、龍神の名が付けられたスダジイがあります。 ここは飫肥城の鬼門(艮(うしとら)=北東の方角)に当たり、一般の入山が堅く禁止されていたといいます。 また、小振りですがカヤ2本のほか、モミ、イチイガシなどの巨樹たちが棲む潮嶽神社は、神話「山幸彦・海幸彦」にちなむ神社で、全国でも唯一山幸彦との争いに敗れた海幸彦を祀っています。
 このように、この地方の巨樹・古木は、歴史や神話・伝説に包まれて生きているといえます。

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右:本城神社のイヌマキ
樹種:マキ科イヌマキ
所在:串間市・本城神社
幹周:424cm 樹高:10m
指定:県巨樹100選
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左:幸島のイヌマキ
樹種:マキ科イヌマキ
所在:串間市・幸島
幹周:512cm 樹高:10m
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左:札之尾番所のタブノキ
樹種:クスノキ科タブノキ
所在:南郷町榎原・札之尾
幹周:575cm 樹高:23m
指定:県巨樹百選,市古木
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 榎原の夫婦楠
左:夫楠 右:妻楠
樹種:クスノキ科クスノキ
所在:南郷町・榎原神社
(夫)幹周:790cm 樹高:30m
(妻)幹周:750cm 樹高:30m
指定:市古木
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右:大島のアコウ
樹種:クワ科アコウ
所在:南郷町・大島
幹周:795cm 樹高:17m
指定:県天,県巨樹100選
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左右とも:
 権現谷のホルトノキ
 同右
樹種:ホルトノキ科ホルトノキ
所在:北郷町・権現谷
幹周:500cm 樹高:10m

 左は上流側から、右は下流側から見ています。
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右:龍神木
樹種:ブナ科スダジイ
所在:北郷町・権現谷
幹周:530cm 樹高:15m
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左〔潮嶽神社のカシ
樹種:ブナ科イチイガシ
所在:北郷町・潮嶽神社
幹周:410cm 樹高:22m

右〔潮嶽神社のカヤ
樹種:イチイ科カヤ
所在:北郷町・潮嶽神社
幹周:350cm 樹高:18m
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