下野八幡神社の巨樹群:高千穂町

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 下野八幡神社は延暦元(782)年の創建で、社殿は寛治元(1087)年に当時この地の支配者であった高千穂太郎によって建立されたと伝えられています。 「太郎」は長男を意味する名で、領主三田井(みたい)氏代々の当主は太郎を名乗りました。

 江戸時代末期の享和2(1802)年に書かれた「日州高千穂古今治乱記」によれば、高千穂三田井氏の祖は三毛入野命(ミケイリノミコト)であると説明しています。 三毛入野命の兄は五瀬命(イツセノミコト)と稲飯命(イナヒノミコト)、弟は神日本磐余彦尊(カムヤマトイワレヒコノミコト=後の神武天皇)です。 古事記では、上つ巻の最後に、三毛入野命が波頭を伝って常世国に渡ったと記していますが、ここ高千穂には「三毛入野命の高千穂帰り」や「三毛入野命の鬼八(きはち)退治」 などの伝説が残されていて、命が祖父瓊瓊杵尊(ニニギノミコト)の降臨の地である高千穂に帰ってきて暮らしたと伝えられています。

下野八幡神社:宮崎県西臼杵郡高千穂町大字下野(しもの)

 八幡神社の参道を入ると石段の途中に阿吽(あ・うん)の像が立っています。多くの寺院山門に立つ仁王や狛犬と同じく、阿像は口を開き、吽像は閉じていて、 万物の初めと終りを象徴しているとされます。なぜかこの地方の神社では、狛犬ではなく阿吽像を多く見かけるのは特徴的です。

 下野八幡神社には、ケヤキ、イチョウの2本の国指定天然記念物のほかにもスギの巨樹が2本あり、町では境内を形成する樹林全体を保護林に指定(1974.3.25)しています。

 阿像の背後に見えるのは「有馬杉」と呼ばれ、慶長19(1614)年に延岡藩主となった有馬直純(ありま-なおずみ)が島原の乱(寛永14〜15=1637〜38年) に出陣する際戦勝を祈願し、凱旋記念に植えたと伝えられています。

 逆さ杉は、参道の入口に陣取っています。寿永4(1185)年の壇ノ浦の合戦に敗れた平家一族は椎葉山(椎葉村)に逃れ住みました。 平家追討の命を受けた那須大八郎は、椎葉山に赴く途中戦勝祈願のため八幡神社に参拝しましたが、このとき逆さに挿したスギの穂が根付いて現在に至ったと伝えられています。

有馬杉

逆さ杉

樹種:スギ科スギ
幹周:608cm 樹高:34m

樹種:スギ科スギ
幹周:777cm 樹高:38m

 イチョウは吽像の背後に控えていますが、その全体を見るには西隣の人家の庭を借りるほかありません。 どっしりとした風格を持ち、ケヤキとともに国の天然記念物に指定されています。

下野八幡のイチョウ

下野八幡のイチョウ(近景)

樹種:イチョウ科イチョウ
幹周:950cm 樹高:27m

 種として県内最大の幹周を誇るケヤキは、社殿の東隣に最高の住処を与えられています。

下野八幡のケヤキ
下野八幡のケヤキ(近景)

樹種:ニレ科ケヤキ
幹周:956cm 樹高:30m


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