水神木の祟り
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 熊本県阿蘇郡高森町の上玉来(たまらい)から小川を隔てて100メートルほど峰越連絡林道を南進すると「山ノ神」と称する窪地があり、中央にスギの巨樹が立っています。
 なるほど、窪地ということも手伝ってか、いつも湿気を含んでいそうな場所で、水神様を祀るには最適の場所といえそうです。

 この巨樹を、地元では古くから「水神木」と呼んで崇めてきたと言います。
 この水神様の木、枝が落ちていても絶対に焚いたりしてはならないとか、女性は決して登ってはならないといった、御神木特有の言い伝えが残されています。
 話を聞かせてくれたご婦人が営む縫製工場には、数人の中国人女性が働いているのですが 、最近そのうちの一人が水神木に登ってしまい、その日から30日の間、高熱を出して寝付いてしまったのだそうです。

 さて、帰省の度に眺めていたこの水神木に、2008年の春ごろから変化が見え始めました。
 どうやらツリーハウスらしきものが作られているのです。
 訳を聞くと、元々この土地と水神木の所有者は上玉来の人だったのですが、いつの間にか波野村(阿蘇市)の人の手に渡り、その新しい所有者が始めたことで、地元の者は何も聞かされていないといいます。
 ただ、ツリーハウスは土産物を置いたり、旅行者の休憩施設になるらしいが、御神木にあんなことをするとは、地元の人、特に女性は祟りを恐れて川を渡って向こうには行かないことにしていると話してくれました。
 そして、前所有者が今は不遇な人生を送っていることも。

 最後にそのご婦人は、水神木に店ができても、妻や娘は決して行かせてはならないと忠告してくれました。
 巨樹を食い物にする話はどこにでもありがちですが、読者の皆さんは祟りはあると思いますか。

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